電子ビーム 原理と応用
近年のナノテクブームと到来により、電子ビームを応用した装置はますます注目を集めています。本サイトでは、電子ビームの基本原理からその応用技術まで解説しています。
 キーワード説明

 ド・ブロイ波長
フランスの物理学者ルイ・ド・ブロイ(1892-1987)は、これまで粒子であると思われていた電子・原子などにも波動性があるという物質波の概念を提唱し、その波長λは
λ= h/p h:プランク定数
p:運動量
であると考えた。100keVの電子の場合、ド・ブロイ波長は0.0037nmとなる。 
 レジスト
高分子で出来た感光材料で、ポジ型とネガ型の2種類ある。ポシ型は露光部分の分子間の架橋が切れ、現像液に浸す事で露光部分が溶解するタイプである。ネガ型は露光部分に高分子重合が生じ、現像液によって露光部分のみが残るタイプである。
一般的に、分子量が大きいレジストは、切断するべき分子間架橋の数が少なく、必要な露光量が少なくなるので、スループットは高くなる。しかしながら、その分子サイズのためパターンの解像度は悪い(エッジラフネスは大きい)。分子量が小さいレジストは、分子サイズが小さいためパターンの解像度は良いが、切断するべき分子間架橋の数が多いので、必要な露光量が多くなり、スループットは低くなる。
また、スループットの高いレジストとしては、化学増幅型のレジストがある。これは、露光でレジスト内に生じる酸をPost Exposure Bake(PEB)を行い拡散させ、その酸により分子間架橋の分解を促進させてパターンを形成するものである。
 電子ビーム径
電子ビーム径Dtは次式で表される。
(Dt)2 = (Dsa)2+(Dca)2+(Ddf)2+(Dss)2
Dsa: 球面収差の寄与
Dca: 色収差の寄与
Ddf: 回折収差の寄与
Dss: 光源径の寄与
 阻止能
物質(標的)に入射した荷電粒子は、標的の原子核との非弾性衝突、標的内電子との非弾性衝突によりエネルギーを落とす。単位移動距離あたりに入射粒子が落とすエネルギーを阻止能(Stopping Power)といい、原子核との衝突によるものを核的阻止能、標的内電子との衝突によるものを電子的阻止能と呼ぶ。低エネルギーの粒子の場合は核的阻止能が、高エネルギー粒子の場合は電子的阻止能が、それぞれ支配的となる。
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